【映画感想】本当に「いつかの明日」に手は届いたのだろうか?【仮面ライダーオーズ/OOO】
「いつかの明日」にようやく私も手が届きました。公開してから1ヶ月くらい経ちました。地方民なのでVシネの劇場鑑賞は諦めかけていたのですが、なんとど田舎の映画館で1ヶ月遅れで上映してくれるって!歓喜!
平成ライダーで一番好きなのは?と聞かれたら、迷うことなく「オーズ!!!!!」と答えられる成人済み5歳のワタシ。
あの伝説の平ジェネ、劇場に何度足を運んだことか。そして、本当の「いつかの明日」がきました。
まずは、一言。この映画をオーズの完結として受け入れるのに時間がかかります。鑑賞直後の虚無感がずっとモヤモヤする(といっても、コレは鑑賞直後に書いているのですが)
これで完全にオーズの物語はおわったのか?火野映司の物語は終わったのか?映司、コレでよかったのか?アンクはこれからどうするんだ?
とモヤモヤしたまま終わったのは、10年待った我々オーズファンの想像力が試されているのでしょうか?
⚠ここからネタバレ注意です⚠
ゼロワン映画ぶりの特撮映画鑑賞だったのですが、東映の波バッサーーーーン!!!がなくってちょっと寂しかったです。
そしてタイトルカットで比奈ちゃんの怪力パワーをお披露目で入るのが、ほんま相変わらずでクスッと笑ってしいました。
古代オーズの復活により破滅に追い込まれ(かけている?)人類。おなじみの面々は必死に古代オーズや復活したグリードに立ち向かいますが・・・
映司は一応、少女を守ったことで重症を負い、帰らぬ人となっています。この時点で。
まあネタバレなのでいいますが、映司の死とひきかえ(?)にアンクは復活します。(なんで?)しかし、アンクが出会ったのは、映司の身体に憑依した人造グリート「ゴーダ」なんですね。
いやぁ、ゴーダのキャラ自体はすごい好きだった!日野さんありがとう!映司の顔と声がミスマッチすぎて笑っちゃったけど。
本編の映司のように振る舞いながら「これこれ!やってみたかったんだよね!」とウキウキしている姿からはあんなイケボ想像できんですよ。
今度は映司(ゴーダ)がアンクに取引をします。「利用してやる」と合意を示すアンク。
共闘していても「気安くアンクって呼ぶな!」とツンツンしており「アンク、映司だいすきだな・・・」と。映司じゃない奴に映司の顔で馴れ馴れしくされるの嫌なんだろうなぁ。
比奈ちゃんが「また3人で手をつなぎたい」とこぼしますが・・・
カザリやメズールたちもせっかく復活したのに、あっけなく古代オーズに吸収されてしまうんですよね。もうちょっと活躍してほしかったな。
ところでゴーダさん、映司の記憶も全部自分のものにして映司をコピーしていましたが、倫理的感情はすっぽりで、命がけで守った少女も「ああ、死んだよ(無)」って感じ。いや生きてたんですけどね。
映司は本当に、死んだも同然くらいの身体で、ゴーダにより生かされているような感じ。
「映司になる」「映司の欲望をすべて叶える」と言ったゴーダはすべてのメダルを吸収しようとします。アンク以外のメダルを取り込んだあと、ポイっと映司の身体捨てちゃうんですよ。なんとか映司に生きてほしいアンクは、映司の身体に入ります。
ここにきて、ようやく二人は再会できましたね。
「これでよかったんだ」「1番叶えたいことが叶った」と
ここで自分の命と引き換えにアンクを復活させたことを悟らせる映司…(だからどうやって?)
おまえマジで最後まで自己犠牲の塊だな…本編から死亡フラグMAXだったし、Vシネだからこういうエンドを選べたんだろうな。時代が時代なら、映司はTV放送最終回で死んでたかもな。と思いつつも心のどこかでは、まだ映司に旅をしていてほしいワタシ。
戦いが終わっても、アンクは映司に死んでほしくないから、取り憑いたまま、映司の身体に残ろうとするんですけど、アンクは映司に無理やり引き剥がされてしまいます。
もう行き絶え絶えの映司に寄り添うアンクと比奈ちゃん。
比奈ちゃんの言った「また3人で手を繋ぎたい」ってこういうことじゃなかったよね…
いやでも、渡部秀くんの臨終の演技がすごかったですね。あぁ、映画なんだなって感じました。伊達さん!死亡確認しなきゃ!本業〜!
そして、そっとアンクが映司のまぶたを閉じてあげます。
「お前を選んだのは俺にとって得だった。間違いなくな。」
とTV放送最終回と同じセリフを…
「え、ここで終わるの?ほんまに?」と思っていたら、ほんまに流れたよ、エンドロール。バラードアレンジのOP曲のあとにオリジナルのOP曲…(欲を言えば「変身!」は入れてほしかったな)
エンドロール後のなにかを期待するも、館内はジワーっと明るく。
うーーーーん。うん。そうだよね。でもなぁ・・・と結末をうまくのみこめず、しばらくしてから離席。後ろで見ていたお兄さんもすぐには起立しなかったけど同じような感想を持っていたのだろうか・・・
全体的に本編でのアンクと映司の立場が入れ替わるような、彼らを対比するような描写でしたね。ファンはそれで「あぁ、あのシーンのあれだ・・・」となることで十分だと思いますが、回想シーンで過去映像を使っている頻度が高かったような気がします。
10年経っても違和感のないキャストさんたち。あ、里中ちゃんは綺麗カジュアルめのおねえさんになっててびっくりしました。後藤ちゃんの「見切り発車と現場判断!」の美味しそうな海鮮コンボは初だしでしょうか?(あっさり終わってしまったけど)
せっかくの完結ですが、ゴーダ映司くんの演技がメインで火野映司の演技があまり見られなかったのはちょっと残念でした。
映司、アンクこれでよかったのかなあ・・・と映画館を出てもちょっとモヤッと。
映司はオーズとして過ごす中で、ようやく掴むべき手に気づいたのに。このエンドは結局振り出しに戻っていないか?とも感じます。